マズローとアドラーと奇跡のニューヨーク

lyrette3982006-10-20

数十人の思想家の紹介されている本を見つけた。最初の一人目がベイトソンで、次がマズロー。その時点で購入決定。でもその他のメンツもすごい。ジョン・C・リリー、ティモシー・リアリー、フリッツ・パールズ、スタニスラフ・グロフ、ケン・ウィルバー、カルロス・カスタネダ、アンドルー・ワイル、クリシュナムルティ、デヴィット・ボーム、フリッチョフ・カプラ、マーガレット・ミード・・・あははは、名前を挙げれば挙げるほどひどくわくわくしちゃうラインナップ。

グローバル・トレンド―ポスト産業化社会を実践する人間・科学・文化のガイド・ブック

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このところ私の中で熱いマズローについてはけっこう詳しくてうれしかった。
そしてこの本で、どうやらマズローアドラーはニューヨークで出会っているらしいと知った。学校に向かう電車の中で読んで、すごく興奮してしまった。興奮のあまり、「まさに今朝、電車の中でマズローアドラーが出会った!!」と同級生たちに報告などして笑われる。
私の中でも、すでにマズローアドラーは出会っていた。欲求の階層を低次より高次へと辿ろうとするとき、いつもアドラーが助けてくれるのを感じていた。
1937年、マズローがニューヨークに戻った年に、アドラーは亡くなっている。二人がどのようにして会っていたのか、(そしてほんとうに会っていたのか)は、まだよく知らない。
マズローの欲求の5階層を考えていると、ニーチェの有名な「3つの時代」を思い出す。駱駝の時代、獅子の時代、子どもの時代。この話を私に教えてくれたのは、ジョーゼフ・キャンベルだった。彼も1900年代中頃のニューヨークに生きていた。
マズローと彼もまた、私の中ではすでにして出会っている。マズローの言う「自己実現的人間」を思うとき、私はいつもジョーゼフ・キャンベルを思い出す。彼こそは自己実現的人間だったに違いないと思う。彼の言葉はいつも強く私に語りかける。

「至福に従え。至福に従えば、あなたはいつも至福とともにあるが、金に従えば、それを失うこともある。」

彼は彼の教え子たちが、他からしか満たすことができない「欠乏動機」を抜けて、「成長動機」へと進むのを見守る。
そして生きて一度も出会うことのなかった私にも、いつもいつも語りかけてくれるのだ。

「無上の喜びを追求したことのない人間。世間的には成功を収めるかもしれないが、まあ考えてごらんなさい―なんという人生でしょう?自分のやりたいことを一度もやれない人生に、どんな値打ちがあるでしょう。私はいつも学生たちに言います。君たちの体と心が欲するところへ行きなさいって。これはと思ったら、そこにとどまって、だれの干渉も許すんじゃないってね。」

そう、私はこの力強い言葉を、生きている誰からよりもはっきりと、彼から受け取り、心の支えとした。
「君たちの心とからだが欲するところへ行きなさい。そしてこれはと思ったら、そこにとどまって、だれの干渉も許すんじゃない。」

神話の力

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